社会福祉法人 南高愛隣会 コロニー雲仙
交通アクセス サイトマップ
お問い合わせ
トップページ>社会への発信>研究>厚生労働科学研究partⅡ>研究概要(2009年)
厚生労働科学研究  
 
研究概要(2009)
研究課題名
触法・被疑者となった高齢・障害者への支援の研究
研究目的
「罪を犯した障がい者の地域生活支援に関する研究(田島班)」を、厚生労働科学研究(障害保健福祉総合研究事業)として平成18年度から3年間実施し、現状を明らかにすると共に、支援策について具体的な政策の提言を行なった。その動きはメディア等に大きく取り上げられ、関係者を中心に社会の強い関心を呼んだ。その影響もあり、政府は平成21年度より法務・厚生労働の両省を中心に、積極的な施策を開始することを検討するに至った。
 
しかし、この研究は「罪を犯した障害者」であるが、矯正施設の出所者に限定したものであった。それゆえ、更生保護事業と福祉の連携・連動がシステムとして提起された。この研究の中から、触法・被疑者となった高齢・障害者の問題が浮上してきた。すなわち、逮捕され明らかな犯罪事実が認められたが、不起訴処分や起訴猶予処分になった者及び執行猶予付判決になった高齢・障害者について、福祉的な支援の必要性が浮上してきたのである。
 
この「触法・被疑者」は、矯正施設に入所しないため、その特性に応じた矯正・教育がなされない。そのため、再犯に対しての効果的な予防策が不備である。そこに、福祉の役割が期待されるが、触法・被疑者の実情さえも把握さえておらず、具体的な方策に至っては、明確に示される形では整理されていない。しかしながら、施設等の現場に於いては、しばしば直面する日常的な問題であり、早急に課題を分析し方策を明らかにする必要がある。
 
この部分に関しては、刑法による保安処分が俎上に上がることがあり、精神障害者に対しては医療観察法が制定され、具体的に施行されている。それらの制度との区別を明確にしながら、福祉的な対応が具体的に提起されなければならない。それは、地域の中においての処遇を前提とするものである。そして、司法はもちろん、警察との連携も必要と考えられ、省庁を横断する情報の整理と対策が求められる。
 
この研究は、「触法・被疑者」の実態を明らかにすると共に、司法・警察両分野との連携を踏まえて、福祉サイドにおける支援策の枠組みを明らかにし、「提言」としてまとめるものである。 そのことを通じて、高齢・障害者の再犯を防ぐことに寄与する。この件については、わが国においては、未だ十分な研究がなされておらず、その意味では国際的状況の調査を必要とすると考えられる。
研究事業予定期間
平成21年4月1日から平成22年3月31日まで
研究組織
・研究代表者
田島良昭(社会福祉法人南高愛隣会・理事長) 研究の総括
 
・分担研究者
藤本哲也(中央大学法学部・教授) 刑事法学における現状調査研究・分析
荒中(荒・大橋法律事務所) 弁護活動と福祉の連携に関する研究
浜井浩一(龍谷大学法科大学院・教授) 法務と福祉の接点である更生保護に関する研究
小林繁市(社会福祉法人 北海道社会福祉事業団 太陽の園・総合施設長) 福祉施設の支援の現状調査研究・分析
松友了(社会福祉法人南高愛隣会・東京事業本部長) 地域団体の支援の現状調査研究・分析
研究の概要
研究の概要
期待される成果
「触法・被疑者」に関して、少年期の場合は福祉を含めて、丁寧で多様な対応が用意されている。しかし、成人期以降においては、保護観察のみが制度として存在し、具体的な対応は皆無に等しい。特に、特性に応じた複雑な対応が必要な高齢・障害者においては、主に福祉関係者の現実的な悩みや戸惑いに対して、明確な枠組みと方向性の提起が出来ていない。
 
そのため、この研究で得られる成果は、問題整理と具体策の提示となるであろう。
 
また、<犯罪不安社会>と称されるように、現代社会は犯罪の増加と深刻化という誤解があり、それゆえ多くの国民は不安を抱えている。その事実に対する適切な広報が必要なことは言うまでもないが、具体的な施策によって、犯罪の発生を減らす必要がある。その意味で、複雑で多様な問題を抱える高齢・障害者の再犯を防ぐことは、犯罪総体の抑制に繋がることは明白であり、この研究の成果が有効であると期待される。
 
何より、援護を必要とする高齢・障害者にとって、矯正施設に入所するに至らない段階で、その援護を念頭において更生の支援を得ることは、人生の質(QOL)を高めることであり、まさに福祉の役割が発揮されることである。言うなれば、予防的な役割を福祉が担うことであり、そのためにこの研究によって得られた成果を活かすことができる。
 
   
▲ ページの先頭へ  
   
コロニー雲仙とは 事業所案内 社会への発信 商品販売 情報公開