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和太鼓を通して人を育てる  
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こんにちは、「味彩花」の弁当はいかがでしたでしょうか。おなかを少し満足して頂いたあとは、まだ頭は多少休めていただいて、心をひらいて頂ければと思います。和太鼓を通して人を育てるというテーマでお話させて頂きます。
まずは作文の一文を聞いて頂きたいと思います。
 
「みなさん、自分が変わったと実感したことがありますか。私は太鼓の練習を通して、少しずつ自分が変わった気がします。私は中学生になって初めて太鼓をたたきました。初めて太鼓をたたいたときには、たたきたくないなぁと思いました。それは、私は太鼓の音が苦手だからです。どちらかというと、ピアノの音の方が好きです。だから、初めのときは、あまり太鼓を打つのに気が進みませんでした。太鼓の時間が来ると、「あぁ、太鼓の時間だ。いやだなぁ」と毎回思っていました」
 
これは、大分県の日出中学校1年生の女の子の作文の出だしです。彼女は太鼓だけではなく、まわりの人ともなかなか自分から交わりをもつことができず、何事にも自信がもてない、消極的な子でした。
しかし、その彼女が半年がすぎた先月10月500名の大観衆の前で堂々とステージをこなしたのです。
人前にすら出たがらなかった彼女が、心臓も飛び出るような思いをのり越え“次にまたしたい”“自身が出てきた”“太鼓だけでなく、これからの学校生活もがんばります”と人前で宣言したのです。
その時は、舞台に立ったほかの中学生も一応にすばらしく輝いた目をしていましたが、そのような大きな変化に深くかかわったのが瑞宝太鼓のメンバーでした。瑞宝太鼓は、今年、文化庁芸術家等派遣事業として、大分県日出生中学校と年間を通じ交流をしています。
この出会いと瑞宝太鼓を介した体験は、もしかしたら、彼女らの人生を変えてしまうのではないかと思うぐらい大きなこととなっているかもしれません。
なぜ、このようなことができるのか。
瑞宝太鼓の活動の1コマを見て頂きながら、考えてみたいと思います。
 
心・技・体を鍛える

和太鼓のもつ特性魔力と彼らとのマッチング、またそれらを支える力など、考えてみたいと思います。
まず、一番におさえるべきは土台としての“からだ”です。
相撲などで心・技・体と表現されますが、その中でもまずか達つくるべきは、体(からだ)です。顕著な例を上げますと、メンバーの辻浩一郎くん。彼は入団4年目です。入団前は地元企業にも就職していましたが、ひんぱんにてんかん発作もあり、仕事を休むこともありました。しかし、今では、休むこともなく発作も年数回程度となりました。科学的な因が関係までは立証できませんが、本格的に太鼓活動をはじめたことで、飛躍的に発作等が軽減され改善されてきたことは事実です。その大きな要因となったのも体だと思います。当初彼はからだの各部位がバラバラでした。太鼓で言うと“手うちになる”といった感じであったり、スキップができなかったり。
 

瑞宝太鼓では公演講習以外に、からだづくりとして、筋トレはもとより、体幹トレーニング、発声練習やバランス感覚・柔軟性を養うトレーニングなどを日々行います。それらのことにより、体の各位を協応させ、エネルギーを一点に集中させて太鼓を打ち、大きな音を出すことができるようになります。自分の内面のエネルギーを自在にあやつり、音の強弱や間をとれるようにしていきます。
辻くんもまだ、多少昔のおもかげを残してからだの動きがかたいところも見られますが、以前に比べると、かく段流れるような動きができるようになりました。
こうしてある程度、動く体、もちこたえれる体ができてくれば、その体をフルに使って極限まで追い込んでいきます。
 

毎日の練習の中でも5分の打ち込み10分の打ち込みと、ひたすら打ち込むという練習をします。1つには、いらない力をそぎ落とすというため。ある程度の限界を超えた時、逆に力がみなぎりいつも以上にからだが動くということがおこります。自分も知らなかった自分の潜在能力、可能性をからだで自覚できる瞬間かもしれません。
 
 
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