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福祉のトップセミナーin雲仙2009  
 
 
 
 
和太鼓を通して人を育てる  
   
神がかり的な長野公演

これはつい最近の成功例です。この10月21日から12日間5か所8公演、長野公演ツアーに行ってきました。一公演一公演が感動と記憶に残る公演をさせて頂くことができましたが、中でも6・7公演目は、1日で90分の2ステージ。ちなみに1ステージで2~3kgは体重が落ちます。あくまで一時的ですぐ戻りますが、でも疲労はピーク、しかも午前中はリハーサル、そして、13:30からは、地元施設10周年の一大イベントのメインゲスト。それこそ全力投球で、拍手かっさいをあびました。もうエネルギーは残っていないって感じです。2時間半後には、第2ラウンド90分。
このあとをどう戦おう? 2回目の公演が終わったあとに、「やっぱり1回目の方がよかったよね」とか、「2回目はやはり疲れるものね」なんて言葉は絶対に聞きたくない、彼らにもそんな言葉は聞かせたくない。そんな思いでのぞんだ2回目の公演、大成功でした。この辺までくると、少々、神がかり的です。「ますますよかったね」「すごいパワーだね」と驚きの賞賛をたくさんいただきました。
ここに1つだけ秘策がありました。もうさすがの彼らにも1回目をこえる力は残っていない。ただ、彼らが意味を理解し、集中して残った力をそのことにそそぎ込めば勝算はある。それは、神がかりならぬ神だのみです。
2回目の公演の合言葉“お客さんの力も借りよう”ということでした。
演奏のテンポをくずさず、お客さんの手拍子をたやさないことを目標にお客さんと一体になって頑張ろうと、みごとに彼らはやってのけました。
このことは、また彼らの大きな自信となり、これからに生かされていくでしょう。響き合う、共鳴・共感しあうということは、場の力を増幅します。
舞台上だけでなく、日常の中でも響きあう関係の中で学び成長する場がたくさんあります。公演を主催して頂いた方々とも、あるいは数多くの共演いただいたトッププレーヤーの方々とも。その方々は一応に“彼らはすばらしい”“見方がかわった”と言われます。一生懸命、素直に捨身でぶつかりあう中で、ともに気付かされ、成長していけます。
 
緊張感の中で思いに応える


 

先ほど来からの、体を極限に追い込む関係性の中でより力を発揮するといったことや精神力を高めること、心の強化ということにもつながってくると思いますが、より強烈に強化される場として火事場すなわち、緊急事態に遭遇して、そこで我を忘れて捨身となること。
これは私自身の衝撃的体験でもありますが、2009年の1月13日にサントリー地域文化賞、長崎県民表彰特別賞受賞に対し、お世話になった方々に感謝の気持ちを太鼓で表れそうということで受賞記念コンサートを開催した時のこと。本番のまっ最中、メンバー高倉照一くんが、「ぼくは今月で太鼓をやめます。後輩にあとを託し、ぼくは神社の宮事になります」と突然宣言したのです。頭の中がまっ白になるとはまさにこのこと。
(今もその後遺症が私の頭にのこっていますが…冗談さておき)
がけからつき落とされたような感じでしたが、逆にそこまで追いこまれたからこそ「もう怖いものは何もない。あとは、これも自分達の現実、良いことも悪いことも全てさらけ出して、今の精一杯の姿を見て頂くしかない。それが自分達に今できることだ」と良い意味で開き直れて、気持ちを一つに一致団結し、鬼気迫るほどの記憶に残る場面もお伝えできたかなと思います。御心配は多々おかけしたことも事実ですが。
これはある種、特別な場面ですが、濃短こそあれ、少なくとも年間100回ぐらいは、これに似た緊張感を乗り越えながら、舞台の上で真剣勝負をしています。初めて行くところで、初めての場面、おしつぶされそうな期待感の中で、心臓がとび出そうな思いとも闘いながら、そこから逃げず積極的に活動しています。
それもこれも好きだから、ここで乗り越えれば拍手がもらえる。そして、やりおえた達成感が味わえる。そして、一生懸命僕達を思い、かけずりまわってくれた人の思いに応えることができる。それがあるから、頑張れると思うのです。
ともすれば、“そんなことできっこない”“そんなことに手を出したら大変そうだから、やめとこう”。私達は“頭”で考えるとついつい、そんな見えない囲いを自分の周りにはりめぐらせてしまいます。
でも、彼らにはバリアがありません。思いのためにがんばれます。たとえば、「長野でお世話になっている長野のお父さん、川崎理事長のために頑張ろう」その一言で努力した先の川崎理事長の喜ぶ笑顔が彼らには見えるんです。
彼らはこの世に生をうけ、彼らにしかできない、足跡を確実に残しています。それは個性をも越えた新しい力です。この社会も必要としている新しい力を守り育て、広げていきたいと思います。
 
 
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