
3か年の厚生労働科学研究の中で、複数の刑務所を見学させていただきました。また刑務官の方のお話をお聞きする中で、我々の福祉が届いておらず、刑務所が最後のセーフティーネットになっているという現実を実感・痛感させられました。
厚生労働科学研究では矯正施設に収容されている知的障がい者の実態調査をいたしました。15施設に収容されている27,024名の中で、知的障がい者又は知的障がいが疑われる者は1.5%にあたる410名いました。
『矯正統計年報』によれば、知的障がいとされるIQ69以下の新規受刑者は毎年全体の2割強を占め、平成20年は28,963人中6,703人で23.1%と出ています。
皆さんもご存知の様に、知的障害者の方というのは、日課通りの解りきった単純な生活に非常に馴染みやすいという特性があります。そういう中で、刑務所の中にいる知的障がい者の方というのは、意外と知的障がい者と思われていない現実があるのではないかという事です。実際刑務所の中ではCAPASというIQ検査が使われており、IQ相当値という言い方をされています。これが正確かどうかは、今から研究の中で議論されていく所かもしれません。
今定着支援センターを実施していると、支援に回ってきているのは高齢者がほとんどで、知的障がい者の人達は僅かしかいらっしゃいません。という事は意外と埋もれていまって、いる方が多いのではないかという事が、この23.1%と1.5%の違いから解ります。