社会福祉法人 南高愛隣会 コロニー雲仙
交通アクセス サイトマップ
お問い合わせ
トップページ>社会への発信>福祉のトップセミナー>2009
福祉のトップセミナーin雲仙2009  
 
 
 
 
長崎県地域生活定着支援センターのつなぐ支援  
   
2.地域生活定着支援センターの設立

今年1月19日に全国に先駆けて、モデル的に長崎県定着支援センターを設置しました。業務の特性上、非常に中立公正を求められる事業で、そこに利害関係が生じる所もあります。そこであくまで中立的な相談支援、コーディネーター業務に徹して、直接業務受け入れをしないという事で、7月17日にNPO法人を設立しました。8月1日に県より業務委託を受ける事が出来ました。
 

定着支援センターにおける支援の流れは、矯正施設から特別調整対象者通知(福祉的支援を要する人達の候補)が保護観察所に流れていきます。保護観察所で調査をして定着支援センターに特別調整協力等依頼が流れていきます。そこに書かれている依頼書と個人票という簡単なプロフィールに目を通して、実際に本人と面談をしてアセスメントさせていただき、福祉的支援の対象者なのかを決めていきます。
現在対象者が34名いらっしゃいますが、その中の5名の方を福祉サービスにバトンタッチする事が出来ました。7:3の割合で高齢者の方が多いです。刑務官の方からすると高齢者の方は解りやすいということかもしれませんが、福祉的支援が必要なのか疑問視する方もいらっしゃいます。そういった事で福祉の支援の対象者ではないという事でお返しをした方が2名いらっしゃいます。
 
3. 実践事例① Aさん

これから2名の実践事例を取り上げて具体的な支援について報告させていただきます。
Aさんは知的障がい、満期で出所されました。病弱なお母さんと精神障がいの兄と生活をされて、収入がほとんどなく自宅は廃墟同然の中で、窃盗を行い初めて矯正施設に収容されました。家族も離散状態で、手帳も無い、生活資金も無いという、ないないづくしの中で我々の支援がスタートしました。
 

Aさんは家には帰れないから福祉サービスを利用したい。将来は働いて家族と一緒に暮らしたいという事で、早いうちから仮出所での出所をめざして、療育手帳の申請、年金の申請、福祉サービスの利用申請と、比較的スムーズに終える事が出来ました。後は受け皿探しという、ある意味定着支援センターが一番汗をかく所です。
 

我々にもこだわりがありまして、受け皿探しの基準としては、障害福祉の場合であったら地域移行、就労移行に実績がある、あるいは積極的にやられている法人にバトンタッチをしたい。1法人1入所施設という所には出来るだけしたくないという思いがあります。もう一つはキーパーソンとなりうる人がその施設にいるかということも基準としています。
 

準備万端のはずがどの施設も受け入れが困難だといわれました。定員がいっぱいという事、それから受け入れ態勢が整わない、刑務所まで面談に行く暇がないとよく言われます。
 

時間をかけて探していく中で、やっとある法人の方が本人と会って決めさせていただきたいということで、矯正施設に面接に同行していただきました。ただこの法人の入所条件が措置入所であることでした。それは受け入れ施設が孤軍奮闘で頑張るのではなくて、行政にも責任を持っていただき、行政の一体的な関与、支援を望みたいということです。そこを県、市町村と詰めましたが、措置入所が困難ということで、月日だけが過ぎていってしまって満期出所になってしまいました。
 

結果的には更生保護法の中に「更生緊急保護」という事業がございます。福祉で言えば緊急一時保護みたいな事業です。満期出所の方でも出所時に保護カードというものを矯正施設から貰えます。それを持って保護観察所に行けば、更生保護施設が受け入れてくれ、基本的には6か月間更生保護施設が利用できるという仕組みです。
それで南高愛隣会の更生保護施設「虹」を4か月利用させていただいて、熊本県のグループホームに移行が出来て、今はフォローアップをさせていただいています。
 

この方が「虹」を使っている時に、夜は更生保護施設で、日中は障害者自立支援法の就労継続支援B型を利用するという、新しい生活のスタイルが生まれました。これは司法と福祉にまたがる画期的な使い方だったと思います。
 

出口を見据えた支援という事で、特別な刑務所の生活から普通の生活に近いグループホームに向けて、本人が困らないようにスムーズに適応できるように、段階を踏んで支援、実習等をさせていただきました。
更生保護施設の方は、社会的弱者、就労が到底望めない人達に対しては、昼間何もせず更生保護の施設内に居られると困る、まして介護が必要であれば、尚更困るという事をよく言われます。日中は自立支援法の福祉サービスを利用して出かけていくという形態であれば、更生保護施設も安心して受けることが出来るのではないかと思います。
 
 
前へ 1 2 3 次へ  
▲ ページの先頭へ  
   
コロニー雲仙とは 事業所案内 社会への発信 商品販売 情報公開