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平成21年3月24日
福祉の支援を必要とする強制施設等の退所者が入所施設を利用する場合の留意点

長崎県地域生活定着支援センター
考え方
福祉の支援を必要とする矯正施設等の退所者の福祉サービス利用については様々な議論があるが、厚生労働科学研究(田島班)におけるモデル的実践の積み上げの結果、共通の考え方に立った、入所施設利用対象者の一定の基準を設けることが人権上においても肝要である。まず重要な考え方の視点としては次のとおりである。
1. 再犯防止という社会防衛上の一面ではなく、「普通の場所で普通の暮らしを」の地域生活支援という支援者側の捉え方が前提である。
2. 矯正施設等の退所者は福祉施設(入所)に対して、「知らない」ということもあり、特定的な不安のイメージを持っている者が多く、精神的な拒否感がある。(「いつ、出られるのか」が不明確)
3. 犯罪そのものより、犯罪の背景、要因、環境等の外的問題性(要因性)を重視した見方が必要である。
4. 入所施設の現状を踏まえ、長期的な視野で推し量ると、将来的に「第2の矯正施設化」という実態も考えられる。
5. 罪を償った人達である。行き場がないとしても、個々を問わず入所施設の利用が前提的になると自己選択、自己決定の道が閉ざされ、人権無視に値する。
6. 地域移行の実績等が全く無く、一法人・一入所施設の運営しか取り組んでいない福祉施設の利用は好ましくない。
以上、福祉の支援者としては、上記の事を考慮し、無目的で短絡的な入所施設利用を前提とすべきではなく、対象者の一定の利用基準を法的に確立する必要があると考える。また、その利用期間は一定期間の有期限とすべきである。
以下、入所施設の利用対象者の基準である。
1. 犯罪性が進んでおり、問題性、要因から観察し、更生まで長期に時間を要する者
2. 重罪を犯し、更生まで長期に時間を要する者
3. 矯正施設等を退所後、すぐの社会生活を営むことが困難だと判断されるような罪を犯した者
4. 精神保健福祉法第26条通知に該当し、心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者で、医療機関が、福祉施設入所が適当と認めた者
5. 犯罪を誘発する刺激(薬物、アルコール等)から離すため、地域社会から一定期間距離を置いた方がよい者
6. 60歳未満で上記の基準に該当する者(60歳以上の者は入所施設利用は不可)
 
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