グループホームでの生活のなかで、彼は毎日、絵日記一枚と白紙数枚に向き合い、描くことを続けている。描く前には、まるで宇宙と交信しているかのような独特のポージングをとり、固有の言葉を発することがある。言葉による表現が難しい彼にとって、描く行為そのものが感情や思考の表出であり、コミュニケーションでもある。紙の上に現れる線や色は、その瞬間の内的世界をそのまま映し出し、見る者に強い印象を残す。